vonvoyage32のブログ

キャンピングトレーラーを牽く'96ランドローバー・ディスカバリーに乗って14万キロ。別の趣味車が良いなぁ~と964C2に乗り換えました。カミさんの足車プジョー307CCで暫く牽引。キャンプ仲間とアコギとか弾いたりしますが、電脳化アコギの出音機材の方が気になってアコギ練習よりもPA好き。二輪の大型免許は「いつか」と言う間に時は過ぎ還暦後に限定解除。バイクライフも楽しんで。ふっとした事からヨットに目覚め!小型船舶免許も取得し28ftのNereidsで航行を楽しむ間もなく減価償却済みの爺々です。

エンジンの分解状態から故障の順を考察する

Nマリンサービスさんに依頼中
エンジンの分解整備の途中、現状の報告を頂きました。

シリンダーヘッド
上側がインテークマニホールドで右側から1番2番シリンダー
それぞれ外側のエクゾーストバルブ回り特に1番側が白く塩分が固まって排気側から海水を喰ってしまった状況が予想される。2番はやや少ないがオレンジ色に見える付着物は恐らく塩分ではないだろうか。※この差は如何に

シリンダーヘッド

シリンダー上部
恐らく入ってしまった海水は除去しての写真かと思います。
燃料、オイル、海水の混合された汚泥の様です。ここは特に破損個所は見当たりません。

シリンダー上部より

シリンダーブロックとクランク
オイルパン側からのクランクシャフトは右側から1番2番。
1番コンロッドの下部ボルトが跳んで外れています。コンロッドがクランクを押す従来の方向とは逆に強力なエンジンブレーキ等クランクが引く側の強大な力が掛かってしまったと云う事です。

クランクケース、オイルパン側から

ピストンとコンロッド
分解が進んで摘出したピストンコンロッドは写真の様な悲惨な状況。
右側の1番ピストンのコンロッドはボルトが跳んでます。
別の詳細写真ではピストンピン付近、スカート付近にひび割れが見られます。
当然、海水が燃焼室に流入して圧縮が掛かる行程で燃焼ガスとは違い体積の縮まない海水の為、コンロッドが屈曲してしまった状況です。

ピストンとコンロッド

シリンダーブロックとクランクケース
※自分の知る車やバイクと違ってシリンダーブロックとクランクケースは一体型なんですね(汗)
クランク軸の腰下部分は特に不具合は無い様です。(計測以前の見た目です)
しかし、シリンダーの下部インテーク側(画像の下)が三日月状に欠けてしまってます。ヤンマーの2GMは2GM20にボアアップのバージョンアップした折にシリンダーは抜き替え不可になったとの事。・・・ブロック全体の取替が必至のようです。

シリンダーブロック、クランクケース

さて、アイドリングのデッドスローでバースに進入、船足を止める為に後進でエンジンをふかした途端にエンスト・・・
この状況でどうして海水が燃焼室内へ流入したかの原因は究明出来ませんが、

分解整備に拠って破損している状況から事象を想像してみると
1.1番側のエキゾーストバルブから海水の浸水
2.1番シリンダーの圧縮行程で1番コンロッドは屈曲
3.1番ピストンもピン周辺に損傷
4.屈曲したコンロッドに拠ってピストンは振れてスカート部がシリンダーをかじってシリンダー下部を損傷。
5.1番ピストンは振れてブロックに引っかかっているがクランクは慣性に拠って回り続けコンロッドのキャップ側には普段掛からない引っ張り力が掛かり耐え切れず同ボルトが破断。
6.2番ピストンとシリンダーは180度ズレて動いてますが、1番と同様な動作でコンロッドの屈曲、シリンダーのカジりなど起こった。
7.1番の事象の後、2番の4ストロークの圧縮行程か排気行程が続くかは不知ですが、2番ヘッドの塩分の凝固が白くなく量が少ないのは、1番のインテーク側へ海水が吹上げて2番側へは吸気行程で流入した可能性もあるかもしれません。

降ろした時のエンジン、インターク

降ろした時のエアクリーナー部に塩を吹いた名残があります。

・・
海水を吸い込んだ後の事象考察はこの様な事かと思います。
が、では何故海水を吸い込んだのか・・・・これは見えて来ません。
思い付きでは、
1.1番シリンダーヘッドのエキゾーストバルブの不具合で排気行程でバルブが閉まりきらずに吸気行程に進んで排気管のミキシングエルボ側から海水が流入してしまった。

・・・
素人では考察、予想はこの辺りまでです。
次回はヨットに用いられる排気システムについて考えてみます。

 

航行距離 0nm

総航行距離 372.5nm

エンジン稼働時間 0h

総稼働時間(積算)  71.8h

 

         Ahoy there!